絞りについて
「絞り」を理解することで、自在にボケを生み出したり、暗いところでも綺麗な写真を撮れるようになります。
カメラ用語でいう「絞り」とは、光の量やピントの合う範囲(被写界深度という)をコントロールすることを言います。
具体的な仕組み
デジタルカメラはレンズを通して入ってくる光をセンサーで受け取ることで写真が生み出されます。
光が入ってこないと写真は撮れないので、暗い場所ではいかに多くの光を取り込めるかが重要になってきます。
カメラのレンズには、入ってくる光の量を調節する絞りという機構があります。
この絞りを開けることでたくさんの光を取り込み、絞ることで光の量を減らします。
絞りをどれだけ調節しているかをF値という数値で表します。
F1.4やF4、F8など、F〇〇と表記します。
F値は数字が小さくなるほど絞りを開くことを意味してます。
(実際の画面)
お持ちのレンズを見ていただくと、F3.5やF4などと書かれていると思います。
これはそのレンズがどれだけ絞りを開けれるかを示しており、開放F値といいます。
開放F値が小さいレンズは多くの光を取り込めるので、暗いところでも写真を撮ることができます。
ピントの合う範囲をコントロールする
絞りにはもう一つ重要な要素があり、それは絞りを調節することでピントの合う範囲(被写界深度)をコントロールできるということです。
絞りを開ける(F値を小さくする)とピントの合う範囲が狭くなります。
絞りを絞る(F値を大きくする)とピントの合う範囲が広くなります。
実際に写真を見てみましょう。
ピントの合う範囲が狭くなるということは、ピントの合ったところ以外はボケるということです。
画面中央右の実の部分にピントが合っています。
(F1.4で撮影)
逆にピントの合う範囲が広くなるということは、様々なものをボカさずにくっきりと写すということです。
風景写真などは絞り込むといいでしょう。
手前の稲穂から山の稜線や雲までくっきりと描写できています。
(F11で撮影)
まとめ
- 「絞り」とは、光の量やピントの合う範囲をコントロールすること
- ピントの合う範囲のことを被写界深度という
- 絞りの調節はF値で表す
- ボカしたいときはF値を小さく
- 風景などをくっきり撮りたいときはF値を大きく