スローシャッター

シャッタースピードを調節して狙った写真を撮る

シャッタースピードとは

前回の絞りの記事で、「写真はレンズを通して入ってくる光をセンサーで受け取ることで生み出されます」と書きました。
センサーに入ってくる光はセンサーの前に備えられたシャッターの開閉によってコントロールされています。

シャッタースピードとは、そのシャッターが開いている時間のことを指します。
つまり、シャッタースピードを調節することによって、被写体の写る時間を自由に制御できるのです。

(実際の画面)
シャッタースピード

シャッタースピードは例えば1/250秒のように分数で表します。
(1秒を超える場合はそのまま整数で表す)
1/250と1/2000では速いのは後者になりますので注意してくださいね。

シャッタースピードを調節してどんなことができるのか

シャッタースピードを速くした場合

高速でシャッターをきることによって、被写体の動きを止めることができます。
例えば水の流れや、動物や乗り物などです。
明確に決まりはないですが、1/1000秒を超えると高速シャッターと言っていいでしょう。

実際に高速シャッターの写真を見てみましょう。
(シャッタースピード 1/2000秒で撮影)
写真教室浜辺に打ち寄せる波や、跳ね返った水しぶきが静止しています。

つまり、上記の写真は1/2000秒の一瞬を切りとって見ているわけです。

被写体を完全に静止できるシャッター速度は、被写体の動くスピードによって変わりますので、一枚高速シャッターで撮ってみてそれでもブレていればさらに速めに設定してください。

シャッタースピードを遅くした場合

低速でシャッターをきる場合、シャッターを開けている時間分を一枚の写真に記録することができます。
つまり、1秒や30秒、1時間という時間を一枚の写真で表現できるのです。(ちなみに長くシャッターを開けることを、長時間露光スローシャッターといいます)
よく見たことがある、星の軌跡が線のように写っている写真も長時間露光によって撮られているのです。

こちらもスローシャッターの写真を見てみましょう。
(シャッタースピード10秒で撮影)
スローシャッター10秒の間に道路を通った車のテールランプが軌跡となって写っています。

ここで注意していただきたいポイントは、10秒の間で動いていないものはそのまま写るということです。
左側に停めてあるバイクや、高速道路の橋脚はブレずにそのまま写っていますよね。
ただし、前提としてシャッターが開いている間はカメラを三脚などに固定して動かないようにする必要があります。

シャッタースピードを操ることによって肉眼で見ることができない世界を写し出せるというのは、写真ならではの表現です。

ぜひ皆さんもチャレンジしてみてください。

まとめ

  • シャッタースピードを調節することによって、被写体の写る時間を自由に制御できる
  • 動きのある被写体の一瞬を写し撮りたい場合は、高速シャッターで
  • 被写体の軌跡や残像を写し撮りたい場合は、スローシャッターで
  • スローシャッターに設定する場合は、三脚を使用する